2025年– date –
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1 第一章 狼
第三話 狼たちは殺されることを顧みずに人を襲いにきている。
ヤネリやナギが住むヤマク村の青年、ウチナリは村で鍛冶師として暮らしている。十年前に隣村と争いが起こり、ウチナリの両親は亡くなってしまった。ウチナリもそのとき殺されそうになっているところを、ふらりと村にやってきたワケノとその夫のタカハに... -
1 第一章 狼
第二話 争いの只中へ突き進んでいく。
ナギは必死に走っている。首にかけた勾玉が揺れる。今にも茂みの中から狼が飛び出して来そうだ。震える足を懸命に前へ出しているうちに、今度は立ち止まるのが怖くなった。おにいちゃんなら、あんな狼に負けたりしない。その思いを胸に、懸命に走る。 ... -
1 第一章 狼
第一話 足音もせずにそれが姿を現した刹那、世界から音が消えた。
「ねぇ、さっちゃーん。ねぇってばー」 ヤマク村で暮らすヤネリは今年で五歳になる。ヤマク村は村人たちがタカマ山と呼ぶ高峰の麓いだほうが安定するよ」 実際、サクは危なげなく歩き続けている。晩春の朝、森の中に心地よい風が吹き抜ける。木々の葉は... -
お知らせ
新連載始めました!
前作の完結から約2ヶ月、準備が整いましたのでこれから完結まで週5連載する予定です。よろしくお願いします! -
0 概要
愛する者を失った痛みが、神すらも震わせる。
狼に家族を殺された少年・ヤネリは、すべてを失いながらも生き残った。彼の住むヤマク村は、退職した神が見守っている。 やがて村には――地上に降りた統治神、世界を気ままに放浪する炎の神、そして死体を率いる謎の影が迫る。 復讐を誓う狼。運命に弄ばれ... -
次回作:犬神(仮)のインプット
次回作:犬神(仮)に向けたインプット5
サピエンス全史を読み始めました。 文明ってどんなふうにできたんだろうなぁ、とか人類ってどんなふうに進化したんだろうとか考えて中田敦彦のyoutube大学を見ていたら本を読んでみたくなりました。 新世界の神(作者的な意味で)になるため、勉強中です。 -
次回作:犬神(仮)のインプット
次回作:犬神(仮)に向けたインプット4
弥生時代の食事について。 魏志倭人伝には、日本人の食生活について、 ・夏も冬も生野菜を食べる ・高坏(脚付きの器)を使って手づかみで食べる ・酒好き と記されていたようです。 主食については、米、小麦、アワ、ヒエ、小豆などの雑穀が栽培され、煮... -
次回作:犬神(仮)のインプット
次回作:犬神(仮)に向けたインプット3
弥生時代の衣服として、貫頭衣というものがあります。 一枚の布を二つ折りにして頭を通す穴を開け、腕を通す部分を残して横を縫った服です。 ただ、最近の説としては前用二枚、後ろ用二枚の布を縫い合わせ、腕を通す部分だけ縫わないで作ったのではない... -
次回作:犬神(仮)のインプット
次回作:犬神(仮)に向けたインプット2
弥生時代の主流武器は剣、矛、戈。 矛は「ほこ」、戈も「ほこ」と読みます。 紛らわしいですね。戈は「か」とも呼ぶらしいですが。 戈はL字型の刃先を棒に取り付け、農具のように振り下ろして使うので農民も扱いやすかったんだとか。 ただ矛に比べて作りに... -
次回作:犬神(仮)のインプット
次回作:犬神(仮)に向けたインプット1
次回作は弥生時代くらいの文明レベルを想定して舞台設定しています。 小説のアイディアをふくらませるため、青銅の作り方を調べてみました。 弥生時代では青銅器を作るとき、 溶かした青銅を流し込む鋳型として、石製のものと土製のものを使っていたそうで...