4 第四章 狂い人– category –
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 4 第四章 狂い人
	第四話 どうしてこう、うちの女たちは頼りになるかね
月が明るい。手を動かすとくっきりした影がついてくる。見慣れた景色でも色がないだけでなんだか別の世界に来てしまったみたいだ。一眠りしてしまったからだろうか。いつもならぐっすり眠っている時間だが、ヤネリはすっきりと目覚めていた。ウチナリに... - 
	
		
 4 第四章 狂い人
	第三話 別の生き物に変わっている
タオツキがオキヒにやられた傷はすぐに治るものではなかった。だが、ようやく不自由なく動けるくらいに回復したため、墓を暴いて一軒ずつ村人の竪穴住居むその単語は、なんだったろう。ここにもう人はいない、獲物を探せと声がする。タオツキはその言葉... - 
	
		
 4 第四章 狂い人
	第二話 やはり生きていなかった
ウチナリは数日前、幼い頃から世話になり同僚だったサマトとその妻であり幼馴染のヨミヤ、二人の息子のヒウチの死に直面した。間を置かずにヒウチの弟、サクの亡骸いてみる。人や獣の気配はない。「まあ、気のせいか」 いろいろなことがあり過ぎて過敏... - 
	
		
 4 第四章 狂い人
	第一話 狂い人たちの行進とともに、夜の宴が始まる。
夜。数日前に狼の群れを一掃した村の時間は穏やかに流れている。村の外れには、大勢の村人たちの遺骸が甕棺き声を上げ、やがて甕棺を砕きながら這い出ていく。 ゆらり、ゆらり。 村人だった者たちは泥だらけのまま立ち上がる。闇の中、雲の切れ間か... 
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