MENU
  • お知らせ
  • このブログについて
  • 小説
小説ブログいふや坂えみし
  • お知らせ
  • このブログについて
  • 小説
小説ブログいふや坂えみし
  • お知らせ
  • このブログについて
  • 小説
  • 1 第一章 狼

    第九話 噛まれるのは痛いだろうな。

     サクは狼に囲まれながら、自分の背と木の間にヤネリを庇えた。しかし、気づけば後ろから別の狼が迫っており、首に噛みつかれる。 こひゅ、というような息が漏れ、目の前が暗くなる。首が熱い。体は寒い。「さっちゃん!さっちゃん!はなして!」 ヤネ...
    2025年10月9日
  • 1 第一章 狼

    第八話 交渉の余地

     あれから毎日一匹ずつ、あの不気味な男に群れの狼は殺され続けた。朝方に群れの狼たちは眠りにつくが、目覚めると殺された仲間を発見する。オオシも起きて警戒していたが、数十匹の狼を常に守り続けることはできない。それを考慮しても、何度も見つから...
    2025年10月8日
  • 1 第一章 狼

    第七話 君はただ、巡り合わせが悪かっただけだ。

     その者がこの地を訪れたのは、実験の条件に合う獣を探すためだ。見当をつけていたので見つけるのはそれほど難しくなかった。当てはまったのは狼。想像の範囲内だ。その狼の群れは人里の一部に交わる形で縄張せっているタオツキという男に目をつけた。狩...
    2025年10月7日
  • 1 第一章 狼

    第六話 大きな狼が口を開けて子どもに迫る。

     ミヒルとイセイは故郷で下された使命を帯びて、この地に辿り着き舟を降りた。今までのところ、旅は順調と言えた。難なく、と評価してよいだろう。時間をかけず三つの使命のうちの一つをすでに果たすことができた。いま、彼らは導かれるままに森の中へ分...
    2025年10月6日
  • 1 第一章 狼

    第五話 狼の目から見ても知性が感じられない。

     まずはこの狼の群れをなんとかしなければ、容体けて落ちた。  オオシは大人の人の背丈を超えるほど大きな身体を持つ狼で、タカマ山の麓り、行動をともにすることになった。同じようにして近くを縄張りとしていた群れがいくつかオオシの群れに加わり、仲...
    2025年10月3日
  • 1 第一章 狼

    第四話 腹に食いついた狼を引きずって

    「サマト、使え!」 狼の相手をしていた鍛冶師のウチナリは、余裕ができた一瞬でヤネリたちの父サマトに戈った妻と三人の子どもを残して死ぬわけにはいかない。  最初の異変は、村人が報れだ。ウチナリは周りの地面に剣や矛を何本も突き立て、前線で必死...
    2025年10月2日
  • 徒然

    くっそ楽しい

    ストックがまだまだあるので投稿するのは2ヶ月後くらいになりそうですが、いま投稿している『退職した最強の神様、古代世界で人として暮らす〜狼とゾンビに抗い、村を守るために戦います〜(WEB版/原題:月宮奇譚1 狼と骸の王)』のクライマックスを執...
    2025年10月1日
  • 1 第一章 狼

    第三話 狼たちは殺されることを顧みずに人を襲いにきている。

     ヤネリやナギが住むヤマク村の青年、ウチナリは村で鍛冶師として暮らしている。十年前に隣村と争いが起こり、ウチナリの両親は亡くなってしまった。ウチナリもそのとき殺されそうになっているところを、ふらりと村にやってきたワケノとその夫のタカハに...
    2025年10月1日
  • 1 第一章 狼

    第二話 争いの只中へ突き進んでいく。

     ナギは必死に走っている。首にかけた勾玉が揺れる。今にも茂みの中から狼が飛び出して来そうだ。震える足を懸命に前へ出しているうちに、今度は立ち止まるのが怖くなった。おにいちゃんなら、あんな狼に負けたりしない。その思いを胸に、懸命に走る。 ...
    2025年9月30日
  • 1 第一章 狼

    第一話 足音もせずにそれが姿を現した刹那、世界から音が消えた。

    「ねぇ、さっちゃーん。ねぇってばー」 ヤマク村で暮らすヤネリは今年で五歳になる。ヤマク村は村人たちがタカマ山と呼ぶ高峰の麓いだほうが安定するよ」 実際、サクは危なげなく歩き続けている。晩春の朝、森の中に心地よい風が吹き抜ける。木々の葉は...
    2025年9月29日
12345
コンテンツ

最近の記事

  • 第三話 別の生き物に変わっている
  • 第二話 やはり生きていなかった
  • 第一話 狂い人たちの行進とともに、夜の宴が始まる。
  • 第三章の登場人物(第三章のネタバレあり)
  • 第四話 いつからこの状況を予想していたんだろうね

過去の記事

  • 2025年10月
  • 2025年9月
  • 2025年8月
  • 2025年6月

最近のコメント

表示できるコメントはありません。